日々真面目 ~美術・文化を楽しもう~

博物館展覧会・美術史に関する本・趣味で描いている絵等々…美術・文化のあらゆることをゆるくお話しします。

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「天下を治めた絵師 狩野元信」展@サントリー美術館

ゼミの一環で、先週金曜日に

サントリー美術館で開催中の「狩野元信」の回顧展に行ってきました。


9月16日~11月5日までと約2か月間の短い展示ながら、

なんと6回も展示替えが起こっている!

なんとも大規模な展覧会なのですが…


今回はその中でも第五回目にあたる時期らしいですが…

ゼミの先生曰く、「大人しめの絵」が多めの時期だったそう。


確かに、おそらく今回の展覧会で目玉として扱いを受けているのであろう

ポスターや展覧会図録の画像ともなっている

《四季花鳥図》(旧大仙院方丈障壁画)

は出ていない時期でした。


ただし、展示の内容はとても充実していました!

狩野派という一流派を日本美術の絶対的な位置にまで昇華させた

狩野元信


展覧会前半に、その父狩野正信(狩野派の祖)の構図が独特な絵が点在します。

正信の絵と比較するように元信の絵を眺めると、

その構図や描き方がいかに整理されたものであるのかがわかります。


展覧会中のキャプションでは

「明晰」と元信の絵画を表現していましたが

まさにその言葉が的を得ているといえます。


その明晰な、わかりやすい絵画が、厚い弟子筋を構築し、狩野派は大きな工房を生む

工房は後に扇面図の仕事を中心に、絵の受容層を幕府や五山寺院だけではなく、

不特定多数のあらゆる人物へ拡大させていく。

その過程をあらわす展覧会のストーリー構成も、また明晰だなぁと感じました。


それから、日本絵画は(西洋・東洋などでもそうだとは思いますが)

作品の真贋(本当に本人が描いたのか)の見極めに慎重を期さないといけないもので、

狩野派の絵画は特にその傾向を感じます。


だから元信の絵画も、作者欄が


「狩野元信」

「伝元信」→元信だと伝わっている。

「「元信」印」→元信の印は押されている


に分かれていて、

真筆か否かの検証の丁寧さも感じました。



ちなみに、展覧会の最後の方では元信筆の書状が見られます。

素早さも感じながら、はっきり一字一字書いてある文字をみると、

元信は、さながら営業ビジネスマンのようなハキハキした人物だったのかもしれないなぁ

と勝手に妄想出来て面白かったので、これもまたおススメポイントです。



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