FC2ブログ

日々真面目 ~美術・文化を楽しもう~

博物館展覧会・美術史に関する本・趣味で描いている絵等々…美術・文化のあらゆることをゆるくお話しします。

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

 スポンサー広告

ヨーガンレール「文明の終わり」展@金沢21世紀美術館

IMG_2497_convert_20171106211853.jpg


IMG_2500_convert_20171106211145.jpg

IMG_2555_convert_20171106211415.jpg

先々週末くらいに石川県の金沢に行ってきました。
お目当ては、金沢21世紀美術館にて開催されていました
ヨーガンレール「文明の終わり」展

「文明の終わり」というなかなか恐ろし気なタイトルとは裏腹に
展示室に入ると、色とりどりのランプがつくりだす美しい色彩に満ちた空間が広がっています。

これらのランプは、現代美術作家のヨーガン・レールが沖縄の海で拾ったゴミを集めてつくったもの。
遠目で見ると美しい沖縄の海は、近づいてみるとゴミだらけ
ゴミの実態は、ペットボトルのキャップや哺乳瓶やプラスチックバッドなど、人間の文明のなかで生み出されたものばかり。
ヨーガン・レールはこの状況を「文明の終わり」と、メッセージの中で述べていました。

写真のランプたちも同じです。
一見してみると美しいランプですが、
一つ一つを注視すると、
「あ、これボールだ。バッドだ。哺乳瓶だ。」
と、加工されることなく
ゴミがゴミのままで集まってできたものだとわかります。
まさにヨーガンレールが見た沖縄の海の様子が、「文明の終わり」の様子が作品そのものであらわされています。

ただのゴミならば素通りされるものが
人の目をひく作品になることで、
それらはヨーガンレールの「文明の終わり」という言葉と共に強烈なメッセージを発信します。

よく現代美術は「わからない」の一言で一蹴されてしまうことが多いですが
作家の強い意志と情熱のもとつくられた作品には強いメッセージがあって
そのメッセージは作品の特徴のどこかに必ずあらわれています。

それを読み取ることは決して簡単な事ではないけれど
読み解けた時には、遠く離れたところに生きている作家と対話ができたような達成感が得られます。

ただし、ヨーガン・レールは、このランプ作品を生み出した後すぐに亡くなってしまいました。
だから、作品のキャプションに書かれたタイトルは
「ヨーガン・レール最後の仕事」

残念ながら、今現在生きている彼と対話することは出来ないけれど
彼が人生を懸けて作り上げたランプは
ヨーガンレールの命の炎のように、いっそう強いメッセージを与えて輝いているようでした。

会えてよかった。
そう思える作品でした。


スポンサーサイト

 博物館展覧会

- 0 Comments

Leave a comment

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。